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4,657 回視聴 ・ 51いいね ・ 2025/05/14

 アメリカの殺人事件の裁判で、AIで再現された被害者が意見陳述を行い、これに被告が意外な反応を見せた。裁判におけるAIの利用の是非を巡っては、専門家の間でも意見が分かれている。

■生前の姿や声から生成AIで再現 姉が台本作成

生成AIで再現された 殺人事件の被害者
クリス・ペルキーさん
「ご覧になっているみなさんに、あらかじめお伝えしておきたい。私はクリス・ペルキーの写真と音声データを使ってAIで再現されている」

 こちらに向かって語りかけるのは、2021年11月に交通トラブルが発端となって激高した相手に射殺されたクリス・ペルキーさん。事件当時、37歳だった。

 クリスさんを殺害したのは、ガブリエル・ホルカシタス被告。アメリカ・アリゾナ州の裁判所で1日に行われた「量刑言い渡し」の前に、生前の姿や声を元に生成AIによって再現されたクリスさんの映像が映し出され、異例の“意見陳述”が行われたのだ。

生成AIで再現されたクリスさん
「きょうはこうしてみなさんにお話しする機会を得ました。私が本当はどんな人間だったか、ぜひご覧ください」

 クリスさんの“出廷”は姉のステイシー・ウェールズさんが提案したという。

 被害者家族として意見陳述を認められていたが、被害者となった弟をどうしたら知ってもらえるか悩んでいたという。

ステイシーさん
「ある晩、夫にこう頼んだんです。『お願いがあるの。来週の量刑公判で、クリス本人に意見陳述をさせたい』と」

 ステイシーさん自身は愛する弟の命を奪った加害者を許す気持ちにはなれなかったというが、「自分の気持ちは切り離して、弟ならきっとこう言うだろう」という台本を作り、AIで生成した弟にしゃべらせることにした。

生成AIで再現されたクリスさん
「私を撃ったホルカシタス被告へ。あの日、あの状況で出会ったことは本当に残念だ。別の人生であれば、友人になれたかもしれない。私は許しを信じ、許しを与える神を信じている。昔も、そして今も」

 ホルカシタス被告は、殺人罪で禁錮10年半の実刑判決を言い渡された。

 アメリカの法廷でこうした生成AIによる映像を使って意見陳述をするのは、初めてのことだ。

この裁判を担当した ラング判事
「このAIの映像は素晴らしいですね。家族が当然抱える怒りも理解していますが、その中に許しを感じた。本当に心からの言葉だと感じました。被告への許しの気持ちは、クリスさんの人柄を反映していると思います」

生成AIで再現されたクリスさん
「さて、私は釣りに行くことにします。みんな愛しているよ。また会おう」

(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年5月14日放送分より)
[テレ朝news] news.tv-asahi.co.jp/

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